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焼身自殺を図ったティック・クアン・ドック

ベトナムの有名人ティック・クアン・ドックは南ベトナムに生まれました。

ベトナムの主な宗教は仏教であり、人口に占める割合は80%となっています。

1955年ベトナム共和国初代大統領に就任したゴ・ディン・ジエムは熱心なカトリック教徒でした。

大統領によるカトリック優遇政策が始まりました。

カトリック教徒を中心とした政策を推進し、政府や軍のトップには当然カトリック教徒を据えました。

土地政策や税制でも優遇します。

1959年には南ベトナムを聖母マリアに捧げることを宣言します。

国民の大部分を占める仏教徒はあらゆる面で差別を受けることとなっていきました。

仏教徒は、仏旗の掲揚を禁止され、また活動の自由を制限されていきます。

この優遇政策に反抗した仏教徒の反政府運動に対して1963年戒厳令を布告。

各地の寺院を襲撃して僧たちを逮捕しました。

仏教徒の僧であったティック・クアン・ドックは、寺院襲撃や僧逮捕などの政府の弾圧に抗議するために、アメリカ大使館前でガソリンによる焼身を行いました。

炎の中でも蓮華坐を続け、表情を変えることもありませんでした。

この時の様子がテレビカメラを通して世界中に知られることとなり、国際的にも関心を集めることになりました。

この焼身行動がきっかけとなり、政府打倒運動が起こりました。

その後クーデターが勃発、ゴ・ディン・ジエムは殺害され政権交代となりました。

なぜティック・クアン・ドックは自ら焼身する行動をとったのでしょうか。

それは薬王菩薩の故事に由来します。

薬王墓前の前世である一切衆生菩薩は、仏えお供養するために香を飲んだ。

宝衣にも香油をまとい、自らを焼身して遍く世界を照らした。

諸仏はそれをこれが真の精進であり、如来を供養する真の法であると言ったとあります。

このことから焼身は、仏教徒にとってタブーとはされません。

れっきとした宗教活動なのです。

カトリック優遇の政府への批判の中に、仏教徒として立ち向かったのです。

自分を犠牲として、神仏に捧げることは、仏教徒としての信念や誇りの現れであり、仏教への揺るぎない帰依を行動で示したこととなります。

自殺の中でも特に焼身の苦痛は凄まじく、耐えがものです。

しかし彼の取った勇気ある行動により、今のベトナムがあると言っても過言ではありません。

ティック・クアン・ドックは今なおベトナムの人々を集めています。

また世界中の仏教徒、そのほか大勢の人々に語り継がれています。

2014-11-27 | | 有名人

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